「亡くなった父が経営していた会社の名義で、車や不動産を持っているけれど、これって相続税がかかるの?」
こうしたご相談をいただくこともあります。
個人の財産と会社の財産。
一見すると明確に分かれているようですが、いざ相続が始まると、その境界線が非常に厄介な問題として浮上してくるのです。
「会社のもの」は直接の相続対象ではない?

まず、基本的な整理として知っておきたいのが、会社名義の財産そのものは、個人の相続財産には含まれないといった点です。
例えば、社長個人が住んでいる家が「会社名義」だった場合、その家は会社の資産です。
そのため、社長が亡くなったからといって、その家の名義を家族に変えるという話にはなりません。
「じゃあ、相続税はかからないんだ」 と安心するのは、少し早いかもしれません。
実はここからが、事業承継を伴う相続の難しいところなのです。
鍵を握るのは「自社株」の評価
会社名義の財産そのものは引き継がなくても、亡くなった社長がその会社の「株式」を持っていた場合、話は別です。
相続人は、土地や建物ではなく、「会社の株式(自社株)」を相続することになります。
この自社株の評価額の中に、会社が持っている不動産や内部留保などの価値が反映される仕組みですね。
つまり、会社名義でたくさんの資産を持っていればいるほど、自社株の評価額が跳ね上がり、結果として多額の相続税が発生する可能性が高いのです。
これは多くの経営者ご家族が直面する、目に見えにくい「リスク」だと言えるでしょう。
役員交代と名義変更のバタバタ
また、実務的な悩みとして多いのが、代表者の名義変更に伴う手続きですね。
「会社名義の車を売りたいけれど、代表者が亡くなったままで手続きが進まない」「会社融資の保証人はどうなるの?」といった、経営と相続が絡み合ったお悩みも次々と出てきます。
単なる個人の遺産分割とは違い、会社法や税法が複雑に絡んでくるため、安易な判断は禁物ですよ。
下手に動いてしまうと、会社の資金繰りや事業継続そのものに支障をきたす恐れがあるからです。
経営者の相続こそ、早めの整理を

会社名義の資産が絡む相続は、いわば「オーダーメイドの対策」が求められます。
「うちは小さい会社だから大丈夫」 「まだ引退は先だから」そんな風に先送りにしている間に、対策の選択肢が狭まってしまうのは本当にもったいないことです。
私たち「みんなの相続相談所グルーヴ」では、こうした経営者様特有のお悩みにもじっくりと耳を傾けます。
まずは現状を整理し、「今何をすべきか?」を一緒に考えていく。そんな、温かみのあるサポートを大切にしています。
会社の名義変更や株の引き継ぎで少しでも「ん?」と思うことがあれば、いつでもお気軽にドアを叩いてください。
ご家族と、そして大切な会社を守るための最善策を、一緒に見つけていきましょう。
